セーラー服にさようなら ★ネタバレ・感想/湯木のじん
★セーラー服にさようなら/ネタバレ・感想/湯木のじん別冊マーガレット9月号2018
カラー長編70ページ。
●ネタバレ・あらすじ●
”たまに分からなくなる 自分が 今どこで 何時(いつ)を生きているのか”
中学二年生の小谷咲良(こたにさくら)は、最近佐藤先輩に恋した友人:清水理佐と恋バナをすることが多くなったけれど。。
咲良自体は理佐ほど素直に「彼氏欲しい」と公言出来ず、そこそこ興味はあるけれど淡々と「どっちでもいい」と返事をするのがせいぜい。
だけどある日佐藤先輩が置き忘れていった教科書やノート発見したので、先輩に近づけるチャンスなのでは・・・と咲良は理佐を励まします。
ただ、三年生のクラスに下級生の自分たちが行くのは中々ハードルが高いし、どうしたものかと思っていたら。。
同じ学年の藤田くんが佐藤先輩と家隣で仲いいから、ついていってあげると言い出して。。。
だから三人でノートを渡しに行くことになったのだけれど、恥ずかしがりな理佐は肝心な時に逃亡し、咲良が佐藤先輩を好きなのかと勘違いされかねない状態になってしまいます。
まあそれでも、佐藤先輩にかつての「御礼のプレゼント」がしたくなった理佐の為に、藤田くんと咲良が買い物に付き合ったら・・・。。。
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理佐は佐藤先輩にちゃんと手渡す事が出来て、交際のOKももらえて。。
ならば物語は平穏に進むかと思いきや、森口さんなる同級生女子が、理佐の事を咲良に「うまいことやるよね あの子って」と嫌味を言ったりも。。
さらに、ただでさえ咲良が苦手に感じていた藤田くんが、「まだ怒ってるの?あの時のこと」・
「なんでそんなに怒るの?」・「体育祭の時の・・・」と、なにやら意味深な事を言いかけます。
しかも藤田くんはすぐ転校するらしく、「だから」・・・と言いかけたのに、森口さんがその場にカットイン。。。
「前に話してあげたでしょ 小谷さんのケガのこと だから優しくしてあげてって
どうせ無神経なこと言ったんでしょ かわいそうに」
森口さんはそんなストレートな表現で、藤田くんを「注意」。。。
というのも、咲良には理佐のせいで「大きな傷跡」を負った過去があり・・・!?
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●感想●
湯木のじん先生作品ってどちらかと言うと、ちょっとオトボケだけど繊細さも光るラブコメ・・・と言った印象だったものの、今回はほろ苦くも繊細・それでいてどこか澄んだ空気感のある一本だったかなあ。。
人間関係の微妙な切なさが散りばめられつつも、ものすごく心が張り裂けそう・・・とか・人間の醜悪な部分を嫌と言うほど見せつけられるとか言うわけではなく、
あくまでそれは日常の・誰にでも起こりうるような出来事で・言葉で、それなのに情緒があるというか。。
もろ恋愛のきゅんきゅんモノじゃないのに、ガラスの十代なセンチメンタリズムに、なぜか心がいつもと違う鳴動できゅんとする感じ・・・!?
・・・咲良と藤田くん、そして理佐を敵対視するかのような森口さんとの間に、何があったのか・・・。。
それらが少しずつ明かされていくたびに、ドキドキハラハラ。
咲良の「本心」のモノローグに、何とも言えない心境に。。
そして詩的な結末に、いい意味でほろりとさせられた一本でした♪

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◆湯木のじん作品ネタバレ感想記事一覧 青山月子です!・これは愛じゃないので、よろしく
切なくてほろ苦くて、でも断然・最後は幸せに心洗われるお話だったかなあ。
次回作のアナウンスが、今から待ち遠しいです♪