2021-02-23(Tue)
バター猫のパラドクス 1~4巻【あらすじ・感想・ネタバレ・レビュー】きづきあきら+サトウナンキ
★バター猫のパラドクス/1~4巻/感想・あらすじ・ネタバレ/きづきあきら+サトウナンキ/ヤングアニマル/青年漫画
●簡単なネタバレ・あらすじ●
新入社員大和田若芽(おおわだわかめ)は彼氏いたことナシ・未経験、「結婚≒H」と考えるオクテ女子。。
だがある日、若芽は恋愛のトラウマで偏屈ぎみなイケメン社員兼末(かねすえ)と急接近。。。
だけど二人ともこじらせてるだけに、なかなか恋が軌道に乗らず、誤解ばかり・もどかしく・すれ違いまくりの恋模様になってしまう。。。
うそつきパラドクスの続編、主人公をかえてのスピンオフ新連載。
前作のラストに八日堂の後輩としてちょっと登場し、軽く恋愛になりかけ・・・?ていた若芽は爽やかだったのに、いざフタを開けたらこんな感じかと最初は困惑。
と言うのも、うそつきパラドクスを読んだときは「八日堂は土俵際で落ちない・粘れる強さがすごいと言うか、ある意味珍しすぎる大人」と感嘆するほどだったが、
今回の猫パラの恋模様、若芽たちの言動はは同じ会社の社内恋愛にもかかわらず超対照的で、兼末ともども かなり「お子ちゃま」・「こじらせた」・
青臭くて危なっかしい感が強い。
まあその分うそパラとはまた違った「見苦しい恋模様」なんかが良くも悪くもあって、二人共勘違いや思い込みは激しいもののピュアと言ってはまあピュア(?)なので、
恋愛初心者マークのついた蛇行運転の恋の行方はこれはこれで楽しめたかも(かなりハラハラしたが^^;)。
お互いの互いの目線での心の中のセリフ、エゴだったり自己保身だったり未熟だったり色々ダメダメなんだけど、やっぱり恋ってこういうコワさあるよな~でも恋したくなるかな~、とも思う感じ!?
あと、周囲キャラの変貌が ちと怖かった(でもたまに こうやって”炸裂”しちゃう女子を実際に見たことあるから、リアルと言えばリアル)。w
「この展開から、なんでそーなる!」というすれ違いの山にハラハラ。連載中、毎号相当やきもきしましたw。
結末もある意味 最後の最後まで、安心して読めなかったw。
前作主人公の八日堂君が、ちらっと恋愛アドバイスしたりしています。
・・・2人、青臭いほど青いですw。本当に社会人かよ、って位w。
耐えられない人は離脱するかもしれないけど、情事ありのこの手の漫画は意外と少ないので、鷲掴みにされちゃう人はされちゃうかも。
あと、うそパラは基本みんないい人たちだったけど、ここはメインキャラ以外の2人が、割と厄介なエゴ出したりします。
個人的には兼末の「なんでこっちの方が嬉しいんだよ」ってニヤけちゃう気持ち、よ~~く分かりましたw。
=人物紹介=
★大和田若芽(おおわだわかめ)
「初めては絶対結婚する人としたい・・・!」と願う、恋に恋する乙女(計算高さは無し)。
前作ラストにて 仕事を指導してくれた先輩 八日堂を好きになるも色々察し・その時は爽やかに身を引いた。。
しかし、今作では恋愛経験とセンスの無さがモロに響きまくり、空回り・暴走・紆余曲折・痛い目にあいまくり。
たびたびベクトルを間違えるものの一貫して 明るく健気な頑張り屋なため、大丈夫なのかこの子・・・と心配になりながら読む感じ。
★兼末健次郎(かねすえけんじろう)
今作の主人公で、若芽の同期。学生時代にいくつかの「女心意味不明経験」をした結果、「理不尽に裁かれて傷ばかり増えていくのはもうイヤだ・女の子って勝手だよ!!」と痛感&イケメンなのに男として閉店ガラガラ。。。
新入社員No.1のモテモテなのに、実は非リア充で異性の友達はゼロ・自己完結気味。スマートな外見とは裏腹に、内心はめっちゃくちゃ偏屈・隠れこじらせ男。
元々もう傷つきたくない・恋なんて面倒くさいと女にウンザリしていたところに、坂上先輩から若芽ア.バズレ説を吹き込まれ完全に誤解してしまった。
卑屈に偏見・誤解フィルターまで加わって若芽とやりとりするせいで、惹かれていくくせに認めず・ボタンの掛け違えをくり返す。
今度こそどうにかなるのか?と思えるタイミングで とんちんかんな事をしたり勝手な事を言ったりするため、「どこまでバカなんだろう・・・^^;」
とかなりハラハラさせられたけれど、、最終的には憎めないキャラなのは愛嬌なのか・根は純粋なのがわかるせいか(にしてもまあ、、
暴言多めだけどねえ)。。
(他キャラに もっとアレレなのがいたからかもしれないけど)。
すごーく引いた目で見れば、そんなとにかく視野が狭く疑りぶかい・自己完結型の男が恋の酸いも甘いもモロにくらい七転八倒した結果・相手と向き合えるようになる紆余曲折成長ストーリー・・・
なのかもしれない(倒れ方が無様すぎナマナマしすぎて、読んでいて痛い!!でも続きがきになる!!という感じか)。
★鶴屋有里(つるやあり)
若芽の同期・仲良し。同じく未経験で、うぶで、恋愛ハウツー雑誌を愛読。
ただし、若芽と違って「初めては結婚する人と」とまでは思っていない。
当初は男慣れしていない純情キャラだったが、立場が逼迫するとどんどん変化。
壮絶な当て馬フラグが立ち並ぶ状況が状況なだけに多少同情、
「思いつめて病んだりしないのかな」・「泣いてすがって重い女になっていくのかな」と心配しながら読んでいたが、意外と内にこもるタイプではなく肉体を有効利用もしたりして。。
かと言うと、突然再度キャラブレしたりする意外な人。
メインキャラ4人の中で、一番その後の恋愛が想像しにくい。
★坂上先輩
後輩の若芽を気に入り精神的&肉体的に迫るも、「私と結婚してくれますか?」と言われビックリ&真に受けないまま尚も迫ろうとして(訴えられたら確実に負けるタイプのセクハラw)、パニクられて蹴られて骨折という難儀な男。
ケガの期間中、後任のイケメンにかっさらわれてたまるかと 兼末に 若芽ビ.ッチ説を吹き込んで、そもそもの騒動の種をまいた人。
(まあ、ただあの2人がすんなりくっついたところで、当時の恋愛コミュニケーションスキルでは長持ちしたかは相当微妙)
兼末・若芽よりは全然マシな恋愛スキルを持つものの・ウソついたり・強引すぎたり・割合意外と「流され」もしたり・・・その他もろもろ、物語にたびたび混迷をもたらす迷惑キャラ。
「THE軽薄」ってほど軽薄なわけではなく純情な一面を見せたりもするが、そう簡単には一貫できず○欲に負けたりしちゃうタイプ。
しっかし「初めて」の若芽に対して、背中越し?とは言えあ~ゆ~事(大汗)しちゃ、かなりな確率でドン引きされると思うけどなぁ・・・(ここらへんは、青年誌ならでは、、なんだろうけど。いやはや。。
ラブラブでもないのにね・・・よくお願いできたなぁ。
聞いたことがなくはない話なものの、多分特に初心者にはプラスに作用するたぐいではないので、その後おひとりでしょりってほしいw。)
「決着」発言の時の去り際がかっこつけてて(?)ムカw(そもそもお前が・・・の後に、1000文字くらいクレームつけたくなったのは私だけだろうか)。
あとの3人はまあまあ自業自得なりに苦しんだけど、この男だけはもうちょっと苦しんでも良かったかもw。^^;
▼若芽。